新潟 妙高高原 赤倉温泉 源泉掛け流し 香嶽楼

若女将のアボカド通信

うちの主人の唯一の趣味はアボカド生育です。
東京から15年前につれてきた紀伊国屋生まれのアボカドは、こちらの寒さにも負けずにすくすく育っています。地元っ子の仲間も増えて、何本かは里子にだし ました。日々成長していくアボカドとお客様の声にはげまされ商いを続けてきましたが、この度私のページを作るにあたり、皆様に香嶽楼の成育をお知らせし、 見守っていただけるよう、このブログを『アボカド通信』と名づけました。

村山 美枝子
2006年

あの人の顔を思い浮かべて

館内中にいい香りが漂うのは、

そう、リンゴジャムを仕込んでいる日。

 

青空のぞく秋晴れの朝、

これから行きまーす、と電話したのは

いつもの成田園さん。

 

採っておいてくださった紅玉を、

詰める詰める詰める男子2人。

がんばれーがんばれー、と林檎を頬張る女子1名。

 

帰ってきてから早速ムキムキ、

で、

煮あがりました、今年一番のりんごジャム。

美味しい、といってくれる

あのひとや、あのひと、

初めて食べるであろう

あのひとや、あのひとの顔を思い浮かべて

ジャムを煮る時間は、私にとって至福の時間。

 

今年の紅玉は、少し遅い時期にとってとお願いした

蜜入りの柔らかいりんごです。

どうぞお楽しみに♪

 

秋の空を見上げて

空が高い。

夏のあと、秋が無くなってすぐ冬になるよ、

と言われてきた。

確かに先日まで汗をかいていたかと思えば

部屋にストーブをいれたのは先週のこと。

でも、やっぱり秋はやってくる。

 

いつもより急ぎ足だけれど、

一生懸命、ちゃんと季節を感じさせてくれようとしている

愛おしくなる、その律義さ。

 

朝の冷たい空気を身にまとい、

見上げた空に浮かぶ、これからの未来、過ごした過去。

出会いがあって、別れがあって、辛さがあって、喜びがある、

そんな当たり前の日々に、心からの感謝をささげる朝。

 

う~ん、と伸びをして、

今日も一日、丁寧に。

 

秋の妙高といえば

ボロボロだった薪小屋を直しました。

って、

ちがーーう!

 

今日のお題目はコチラ、

薪小屋の隣の通路で見つけたモノ。

 

見えますか?

わかりますか??

そう、

妙高の秋の味覚、ヤブタケ♬

 

足で踏まないように、そろりそろりと脇を歩き、

ザルを片手に、収穫です。

きれいに枯れ葉を払い、塩につけて虫を出し、

茄子と煮れば、酒のアテ、

味噌汁に入れれば、とろーりと舌をくすぐり、

お鍋に入れれば素晴らしい出汁になる。

 

明日のお天気予報は雨模様。

まだたくさん出ている小さなモノの

ほどよい収穫時を見極めるのが目下最大の任務でございます。

 

ザル持って近辺を歩いていると

シャチョーのBB弾に被弾しますので要注意。

 

 

ポムカルバドス@虎屋

ウチのブタムスメは、親の落としどころを知っている。

勤める会社の隣にある虎屋で

季節のスペシャリテが出ると、すかさずゲット。

 

この秋の贈り物は”ポムカルバドス”。

虎屋パリ店45周年記念の記念羊かんですって。

色々お声はあるけれど、ねっとりとした餡に

シャクシャクしたりんご感がちゃんとあり

果物の軽い味わいと、カルバドスの香りがマッチ。

何といってもパッケージが可愛い♡

 

すさまじい勢いで変化していると聞くパリ。

友人宅で過ごしたひと月を思い出す。

到着した翌日、

仕事に出かける友人がドアを閉める音を聞き

のこのこ起きだし、初めて一人で町に足を踏み出す。

ひとりぼっちで歩く、はじめての街で

コンコルド広場からほど近いところに虎屋を見つけた時の

何とも言えない嬉しさと、心にわき出す安心感。

 

ありがとう虎屋、とつぶやいたあの日のパリ。

羊かんを齧りながら、空を見上げると秋晴れ。

この空は世界につながっている。

 

みよちゃんの葡萄 その後

新井で鳥坂葡萄を作っているみよちゃんは

葡萄仕事が一段落すると

「一年のご褒美に」と言って泊まりに来てくれる。

 

今回そのみよちゃんが持ってきてくださったお土産が

まるで、山からの贈り物のように、あまりに素敵で、

言葉もなく受け取った。

 

「もう本当に最後で、葡萄棚を整理しながら、それでもと思って採ってきた」

と言って大切そうに抱えてきた箱には

今とったばかりのような葡萄の葉。

 

その葉を開けば

色とりどりの、宝石のような葡萄たち。

 

世の中には溢れるほど、高価できらびやかなお菓子や、

列に並ばないと手に入らないものが沢山あるだろうけれど

こんなに心のこもったものを頂いて、

胸がいっぱいになった。

ひと粒たりとも残さない、

そんな気持ちでいただく葡萄。

 

「来年も頑張るつもりです、よろしくお願いします」

という言葉に、思わず手を握りしめ

うんうん、と頷いた。

 

来年の、みよちゃんの鳥坂葡萄を楽しみにしながら

季節が巡るのが待ち遠しい。

 

 

10月の休館日

10月の休館日は以下の日程です。

7日、8日

14日、15日

23日

27日

 

合わせて日帰り入浴も行っておりません、

ご了承くださいませ。

よろしくお願いいたします。

 

栗大臣

あちらこちらで熊の出没情報が入る昨今、

香嶽楼、もとい、S男ちゃんちの栗は豊作です。

朝から風が吹いた昨日は

笊を手にしたシャチョーの姿が

門の辺りを行ったり来たり。

本人曰く

「熊が来るといけないから」先に採るんだそうだ。

 

ぽとんぽとんと

落ちる栗のイガ攻撃をかわしつつ

笊をかかえ飛び跳ねている姿が、す~と消えるときは

お隣の境界線付近に潜り込み、

あちら側の栗を採取しているときに違いない。

「S男ちゃんが見てるよ~」とどこへともなく声をかけると

すすす~っと現れる。

 

今日明日が山場だそうです。

くれぐれも袋をもって香嶽楼近辺に現れないようにしてください。

シャチョーのBB弾が狙っています。

金魚の受難

シャチョーの肩が怒りに震えている。

玄関前の池で、平和に暮らしていた金魚たちが

一夜にして姿を消した。

そして早朝、池の傍に立つサギを見つけたのだ。

 

金魚たちの楽園を奪われた怒りと悲しみに

シャチョー、一発奮起。

間髪入れず池に鳥害除けの網を張り、

鼻息も荒く、新しい命を池に放した。

 

いなくなってしまった金魚たちのご冥福を祈りながら、

すぃーっと泳ぎはじめた金魚たちに

平和と無事を誓うシャチョー・de・アール。

 

そして見つけた、シャチョーの本気。

みよちゃんの葡萄

ギラギラとした夏の陽ざしが、ふっと和らぎ、

風の温度が変わるときがある。

 

あぁ、夏が終わる。

 

そんな日は、行ってしまう夏を想い、少しさみしくなるけれど

待ちわびた葡萄の匂いを、嬉しく思いだすときでも、ある。

 

鳥坂と書いて、とっさか、と読む土地で作る葡萄は

ひと房あるだけで部屋中にその匂いが充満するほど香り高く、

野性味の強い甘さをもち、力強い味が口中に広がる葡萄である。

葡萄の種類は翡翠色が美しいナイアガラと

黒味が強いヴァイオレット色のスチューベン。

私のお気に入りはナイアガラ。

そんな葡萄を作っている人は、どんどん少なくなり、

今や数えるほどになってしまったけれど

そんな中でも精力的に葡萄づくりをしてくれているのが

高橋さんちのみよちゃん。

線路わきの作業小屋で、

朝は9時から、夕方5時まで直売をも商っていて

店先に立つと、甘い香りに一瞬クラリとする。

 

今日も待ち人が3人。

丁寧に選別して箱に詰めていく美代ちゃんの手元をじっと見て

「1キロを3箱ね」と注文しては出来上がりを待っている。

ケータイ電話はあるけれど、作業に夢中になっていて出ないことが多い。

昨日、ふと付けたテレビで、葡萄の特集番組をやっていた。

何種類もの葡萄を掛け合わせ、何年も育て、出来上がった葡萄を

またいくつもの手順をかけて、より甘く、美しい葡萄を

作っていく人々と、その工程を追った番組だった。

そして、美しい色を出すために、

昼夜光りを当てられる機械を開発した、とのことだった。

一晩中光を浴びたその葡萄は、確かに美しく、大粒で、宝石のようだった。

スゴイでしょ、オイシソウでしょ、と笑う人たちと

試食して、わーオイシイ、と言っているキャスターたち。

大きいひと房が3000円くらいだという。

 

線路脇でみよちゃんは、

今年も何とか美味しいのができましたわ、

また女将さんところに行くのが楽しみで、今頑張って働くんです。

といって、ひまわりのように笑った。

 

みよちゃんの鳥坂ぶどう、今日は1kg1000円。

 

9月の休館日とワンコイン入浴のご案内

9月の休館日は以下の通りです。

8日 9日 18日

22日、23日、24日、25日

30日

 

9月からワンコイン入浴が復活いたしました。

ご利用可能時間は15時から19時です。

11月末までの実地になりますので、

夏の疲れを癒しに、是非お出かけくださいませ。

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