うちの主人の唯一の趣味はアボカド生育です。
東京から15年前につれてきた紀伊国屋生まれのアボカドは、こちらの寒さにも負けずにすくすく育っています。地元っ子の仲間も増えて、何本かは里子にだし ました。日々成長していくアボカドとお客様の声にはげまされ商いを続けてきましたが、この度私のページを作るにあたり、皆様に香嶽楼の成育をお知らせし、 見守っていただけるよう、このブログを『アボカド通信』と名づけました。
村山 美枝子
2006年
ギラギラとした夏の陽ざしが、ふっと和らぎ、
風の温度が変わるときがある。
あぁ、夏が終わる。
そんな日は、行ってしまう夏を想い、少しさみしくなるけれど
待ちわびた葡萄の匂いを、嬉しく思いだすときでも、ある。
鳥坂と書いて、とっさか、と読む土地で作る葡萄は
ひと房あるだけで部屋中にその匂いが充満するほど香り高く、
野性味の強い甘さをもち、力強い味が口中に広がる葡萄である。
葡萄の種類は翡翠色が美しいナイアガラと
黒味が強いヴァイオレット色のスチューベン。
私のお気に入りはナイアガラ。
そんな葡萄を作っている人は、どんどん少なくなり、
今や数えるほどになってしまったけれど
そんな中でも精力的に葡萄づくりをしてくれているのが
高橋さんちのみよちゃん。
線路わきの作業小屋で、
朝は9時から、夕方5時まで直売をも商っていて
店先に立つと、甘い香りに一瞬クラリとする。
今日も待ち人が3人。
丁寧に選別して箱に詰めていく美代ちゃんの手元をじっと見て
「1キロを3箱ね」と注文しては出来上がりを待っている。
ケータイ電話はあるけれど、作業に夢中になっていて出ないことが多い。
昨日、ふと付けたテレビで、葡萄の特集番組をやっていた。
何種類もの葡萄を掛け合わせ、何年も育て、出来上がった葡萄を
またいくつもの手順をかけて、より甘く、美しい葡萄を
作っていく人々と、その工程を追った番組だった。
そして、美しい色を出すために、
昼夜光りを当てられる機械を開発した、とのことだった。
一晩中光を浴びたその葡萄は、確かに美しく、大粒で、宝石のようだった。
スゴイでしょ、オイシソウでしょ、と笑う人たちと
試食して、わーオイシイ、と言っているキャスターたち。
大きいひと房が3000円くらいだという。
線路脇でみよちゃんは、
今年も何とか美味しいのができましたわ、
また女将さんところに行くのが楽しみで、今頑張って働くんです。
といって、ひまわりのように笑った。
みよちゃんの鳥坂ぶどう、今日は1kg1000円。
9月の休館日は以下の通りです。
8日 9日 18日
22日、23日、24日、25日
30日
9月からワンコイン入浴が復活いたしました。
ご利用可能時間は15時から19時です。
11月末までの実地になりますので、
夏の疲れを癒しに、是非お出かけくださいませ。
本日から、満を期して
お山のとまと食堂オープンです!
今年は31店舗の参加。
スイーツから、ランチ、そしてもちろん宿泊プランもございます。
美味しそうなメニューが盛りだくさん♪
お山では、高原トマトがどんどん出来てきています。
山から吹く冷たい風と、
照り付ける太陽がはぐくむ高原トマト。
木で完熟したトマトは、それはそれは美味しい
そう、大地の味。
是非妙高のトマトをたっぷり楽しんでいって下さいませ。
いったい、いつ以来の雨だろう。
8月3日、赤倉の祭りの夜、
子供太鼓が呼んだ奇跡のような雷雨。
たった30分だったけれど、村中が安堵のため息と
祈りに似た思いで見つめたあの雨。
それはひと月以上まとまった雨のない、日照りの夏を過ごしていた私たちに
心の潤いを与えてくれた夜の雨だった。
そして、昨夜から降り始めた雨は豪雨となり、
新潟県内のあちらこちらに災害級となる雨になってしまっている。
自然の前に、私たちはあまりにも無力で、小さい。
山々は雨水をその身に貯め、木々は生気を取り戻すだろう。
大地は干された地の熱を冷やし、生き物たちは息を吹き返すだろう。
日々のことに追われ、忙しすぎる私たちは
いったい何を置いてきてしまったんだろう。
降りやまぬ雨を見つめながら、
後回しにしてきてしまったことをもう一度考える。
10時、玄関の温度計は22℃を指す