ライラックが咲いた。
母の従弟が大好きな花で
「香嶽楼にも植えようよ」と言って
何度も苗を持ってきては雪にやられて、を繰り返し
それでも諦めずに植え続け、やっとここまで育った木。
松本にある彼のレストランの庭にもライラックがあり、
少しおしゃれをして訪れる誇らしさと、洋風の館への憧れ、
そして、もう居なくなってしまった人と共に、
大切な春の想い出になっている。
今年のライラックは20も花をつけ
のびのびと大空に向かって背伸びしている。
私も真似をして、空に向かって大きく背伸びした。